2014年05月19日

はしかと風疹のお話し

皆さんはMRワクチンをご存知でしょうか?
麻疹と風疹の予防接種として行われるMRワクチンは麻疹(measles)のM、風疹(rubella)のRを取ってMRワクチンと呼ばれています。

このうち麻疹は、はしかと呼ばれ発熱と発疹がみられ、肺炎や肝機能障害などを起こして重症化すると死亡する恐れもある感染症です。
最近は10代から30代にかけての大人にも流行することが知られていて、成人の場合重症化しやすいことが知られています。

一方風疹は、三日はしかと呼ばれ、はしかに比べると症状は軽くて済みますが、妊婦さんがかかるとおなかの中のあかちゃんに目や耳、心臓に障害が出る「先天性風疹症候群」を起こす厄介な感染症です。
特に、妊娠に気が付かないごく初期の段階で妊婦さんが風疹にかかると50%という高い確率で生まれてくる子供に「先天性風疹症候群」の症状があらわれることが報告されています。


平成24年から25年にかけての風疹の流行によって、先天性風疹症候群と診断される赤ちゃんが相次いでいます。この中には、妊娠中、母親に風疹の症状が出ず、感染したことに気づかなかったケースが3割ほどあります。また、感染した妊婦さんの多くは、身近に風疹にかかった方がいないことから周りの方が症状の出ないまま感染し、妊婦さんにうつしてしまったと考えられます。

残念なことに、子育て世代の男性の5人に1人、女性の10人に1人は、風疹の抗体を持っていないか十分でないことがわかっています。
このため、風疹流行の中心は20代から30代の男性が中心となります。

このように、先天性風疹症候群の予防には本人だけではなく、パートナーの男性を中心にまわりの方をふくめたより多くの方に予防接種を受けていただくことが必要になって来ます。




この機会に、あなた自身を守るための麻疹ワクチンと大切なパートナーや、生まれてくる子供を守るための風疹ワクチンを多くの方に受けていただきたいと思います。

くばがわ内科クリニックではMRワクチンを含め、各種ワクチン・予防接種を実施しております。
詳しいことはクリニックスタッフへお気軽にお問い合わせください。
はしかと風疹のお話し


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Posted by KMCゆかいな仲間 at 10:23│Comments(0)医療情報
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